美ボイス:どんなきっかけで井上陽水さんに興味をもたれたのですか?
熊木:私にとって井上陽水さんは今でも超現役!大好きです。(笑)昔、父が見ていた音楽番組を一緒に見たときに井上陽水さんに興味を持ちました。バンドをやっていた父の影響は強いですね。父のCDラックからいろいろな音楽を聞いていたのを覚えています。
美ボイス:熊木さんのフォーク魂は井上陽水さんとお父様の影響だったのですね!ところで熊木さんの歌声は柔らかくてやさしい印象がありますが、歌う時に意識していることってありますか?
熊木:1曲1曲に合った声の姿ってちゃんとあるんです。この曲は囁くように歌う…曲に合った声はデモテープの段階からあるもの。曲ごとにある「声の姿」を意識しながら歌っています。
美ボイス:声の姿…!奧が深いですね!熊木さんの歌唱方法は聴く人に語り掛けるような印象を受けますがここでも意識していることありますか?
熊木:声質から言うと、1対1で話すような感覚で歌っています。もちろん曲によって違うんですけど、「1人」の人にめがけて歌うことは多いです。その方が気持ちも込められるかなって。でも、ミストみたいにフワッと伝えたいと思う時もありますよ。(笑)私のライブを見に来てくれる人は「私」のような人だと思っていて、私自身が持っている要素がある人というか。自分がこんな風に聞きたいなという感覚が同じだから、どこか他人じゃないんです。だから変に気を使うこともないし、むりやり盛り上げようというのもちょっと違う。私もファンもいつも自然体です。
美ボイス:熊木さんならではの世界観ですね〜!ではちょっと質問を変えて…。「声」についてお聞きしたいと思います。15年間、変わらずに声の質を保つ秘訣はありますか?
熊木:喉のケアをしているという感覚はあまりないのですが、年がら年中マスクをしてたり、辛いものは喉がヒリヒリするからあまり食べなかったりとか。(笑)あ、ここ1年くらいは走っています。体力は必要です!年齢のこともあるし、体力の衰えも少しずつ感じてきているから自分でどうにかしないといけないと思って。
美ボイス:身体を動かすならヨガやスポーツなど他にもいろいろありますよね。ランニングを選んだのは?
熊木:走ることを選んだのは手軽だからです。走りたいと思ったらすぐ走れる。(笑)よく見た目から入る人がいますが、私はウェアとか全然気にしない派です。走れたらいいんです!心臓を疲れさせることがとにかく重要だなって。その日によって走る距離は違いますが、ゆっくり自分のペースで30~40分走ります。近所の土手でランニングするのにすごく気持ちのいいコースがあるんですよ。走っている人もたくさんいるし、リフレッシュできます。私、肩こりがスゴイんですけど、肩こりにもオススメです。(笑)
美ボイス:運動不足解消にもよさそうですね。NEWアルバム「群青の日々」について質問です。このタイトルにはどんな想いが込められているのでしょうか?
熊木:タイトルにした「群青の日々」はまさにこのアルバムを象徴するもの。結婚する前の青春時代や今の自分には届かない過ぎ去ったもの、その気持ちを歌っている曲がアルバムに入っているんです。歩いて、歩いて、今日までやってきたことが自分の糧になっていて。これまでの私とこれからの私、その両方に言える今の自分のテーマがタイトルに込められています。